『仮面ライダーBLACK SUN』を観ました。
1話45分前後、全10話で構成されていて、6時間から7時間でイッキ見が可能です。
1987年に放送された『仮面ライダーBLACK』の設定がベースになっています。
西島秀俊さん、中村倫也さんが出演し、『孤狼の血』の白石和彌監督という豪華な布陣です。
大人向けの仮面ライダー作品
白石和彌監督作品ということもあり、ほぼ16歳以上という指定がついています。
流血、血しぶきなど、戦闘シーンはかなり『孤狼の血』なので、致し方ないかと。
同じAmazon Primeの『仮面ライダーアマゾンズ』に近いです。
子どもをターゲットにした、通常の仮面ライダーシリーズとは、一線を異にしているのは間違いありません。
衝撃だったのは、第1話で、ブラックサンが怪人を倒すシーンです。
ライダーキックではなく、噛みついて食いちぎります。
仮面ライダーシリーズで、こんな敵の倒し方は、なかなか観られません。
また、戦闘シーンもファンタジー要素が強いTVシリーズと比較すると、仮面ライダーや怪人でも、足や手を失うと、原則として再生しません。
この演出は、人間も怪人も同じ生命である、という作品のテーマにも通じるものなのかもしれません。
1972年と2022年を行き来する物語
仮面ライダー誕生50周年ということもあり、50年という時空を行ったり来たりしながら、物語は進みます。
1972年は、実際の学生運動と重ね合わせた演出となっていて、理想を掲げた若者として人々が登場します。
しかし理想は破れ、2022年になると、人間と怪人の溝は深まり、差別が横行する世の中になっていて、それが事件を引き起こしたりします。
ベースとなっている設定はほぼ引き継がれているようですが、改造して怪人を作ったのが政府で、戦争のための人間兵器とするためだったという話は、731部隊を思い起こさせます。
見応えあります
ブラックサンの西島秀俊さん、シャドームーンの中村倫也さんが、合わせ鏡のように変身するシーンは、なかなか見応えあります。
Amazon Primeのオリジナル作品は、最終話まで観る気にならないものが多いのですが、『仮面ライダーBLACK SUN』は、『仮面ライダーアマゾンズ』並みに楽しめます。
エンタメ性という点では、『仮面ライダーアマゾンズ』のほうが上かもしれませんが。
ラストは、自分の身は自分で守る、というメッセージで終わります。
きれいごとではない終わり方も、今の時代には受け入れられそうです。
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