アニメ『ブルーピリオド』観ました。
1シーズン12話なので、4時間くらいあれば、全話視聴可能です。
アニメシリーズの場合、第1話をみて「もうダメだ」と思うことも多いので、なかなか紹介できないのですが、『ブルーピリオド』は面白かったです。
才能だけではアーティストになれない
『ブルーピリオド』は、東京藝大の油絵科を目指す男子高校生の物語です。
物語はハッピーエンドで終わるので、無事、東京藝大に現役合格します。
『ブルーピリオド』が好印象なのは、主人公が、自分には大して才能がないと臆病なところでしょうか。
わたしは、才気あふれる傲慢な主人公も好きですが、自分自身の立ち位置や、言動に自信がないという主人公も好きです。
観る者にとって、悩みの方向性が理解しやすいと感じます。
「楽しい」「好き」が創造の原動力
『ブルーピリオド』を観る前日に、砥上裕將さんの小説『線は、僕を描く』を読んでいて、美を創造する人の物語に、がぜん興味が湧いています。
『線は、僕を描く』のほうは、水墨画の世界に、才能あふれる大学生が足を踏み入れる物語なので、主人公の立ち位置としては正反対にあるかもしれません。
『線は、僕を描く』の主人公は、両親を事故で失ったことで、自分だけの世界に閉じこもってしまったという設定で、この閉じた世界から水墨画を通して、世の中(外部)と通じていくようになるという、どちらかといえば内面性を描いた作品です。
『ブルーピリオド』は、主人公が高校生という設定なので、外部(学校、友人、受験)環境がわかりやすく、周囲からの影響によって主人公が変化したり、関係性が変わったりすることが描かれています。
しかし、どちらにも共通しているのは、「楽しい」「好き」といった気持ちが大事だということ。
芸術とは、案外、身近なところに存在しているのだな、と感じさせてくれます。
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