『THE LEGEND & BUTTERFLY』を観ました。
2時間48分という大作ですが、大友啓史監督、脚本は古沢良太さんなので、中だるみもほぼなく、最後まで観ることができました。
とはいえ、何度も観たくなる映画か?と問われると、ちょっと厳しいかも。
製作費20億円を回収するのは、リピーターが多くないと難しいはずです。
ただ、一見の価値はあると思います。
ロケ地が豪華
『THE LEGEND & BUTTERFLY』の見どころのひとつは、ロケ地が豪華なことでしょうか。
大友啓史監督の『るろうに剣心』も、三井寺とか日吉大社とか、国宝・重文級の場所で撮影されていますが、『THE LEGEND & BUTTERFLY』はこれを上回っています。
- 仁和寺
- 神護寺
- 妙心寺
- 泉涌寺
- 隨心院
- 篠山城
- 明石城
- 彦根城
などなど。
京都好き、城好きは、「ここ、観たことある!」と思うかもしれません。
濃姫の生涯は謎に包まれている
織田信長の生涯は、研究がかなり進んでいて、いつ何をしたかが明確です。
その妻、濃姫は記述が少なく、生涯は謎に包まれています。
だから、濃姫を盛大に脚色できるわけです。
今回の物語では、織田信長は子どもっぽいところを持つものの、自分を大きく見せることに余念がない、ある意味、小心な人物として描かれています。
実際の織田信長を、私流に評するとしたら、「金満中小企業のボンボン」といったところでしょうか。
金銭的には恵まれているので、大抵のことができてしまうわけです。
一方の濃姫は、斎藤道三の娘として育ち、政略結婚の道具となっていたわけで、どちらが世間ずれしているかといえば、当然、濃姫のほうだと考えます。
この育ちのギャップが、冒頭の政略結婚のシーンで描かれています。
このあたりは、古沢良太さんらしいと感じました。
ラストは涙
信長の最後は、言わずとしれた「本能寺の変」なのですが、ここに夢が描かれます。
信長は、最期に、濃姫とともに異国に渡る夢をみます。
そこでは、一度は失ったふたりの子どもも誕生する予感が描かれるのですが、気づくとそこは炎に包まれた本能寺。
そして、信長は、自決して果てますが、ほぼ同じタイミングで、濃姫は安土城で亡くなっているのです。
ラストの木村拓哉さん演じる信長は、ちょっと感動しました。
一見の価値あり、と最初に書いたのは、このラストは観てほしいからです。
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