『エイジ・オブ・サムライ: 天下統一への戦い』全6話を観ました。
各話42分くらいです。
『エイジ・オブ・サムライ: 天下統一への戦い』は、2021年にNetflixで配信されたアメリカのテレビ番組ですが、実際に放映されたのは、かなり前かもしれません。
というのも、伊藤英明さんが伊達政宗役で登場しているのですが、若い印象があります。
織田信長にはじまり、豊臣秀吉、そして徳川家康による統治まで、ドラマ仕立てで描かれていますが、ドキュメンタリー番組です。
歴史学者による解説
日本の戦国時代について、歴史学者が解説を加えています。
日本人も登場すれば、欧米系の学者も登場しており、日本の戦国時代にどんだけ興味があるの?とはじめは感じますが、観ているうちに納得しました。
彼らの興味は、16世紀当時、世界屈指の強さを誇った武士にあります。
100年間、戦争しかしていないので、戦争の専門家が日本の戦国時代にはたくさん存在していました。
そのなかでも、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康は代表的な人物。
このころ、ヨーロッパとの交易もはじまり、戦争専門家として武士が輸出されていたという最新研究があるくらいです。
ただ、史実の認識には、たまに「?」というところがあります。
たとえば、本能寺の変に関連して、織田信忠(信長の嫡男)は京都の妙覚寺に滞在していて、最後は自刃するのですが、この番組の中では後日、安土城で討ち取られたことになっています。
また、正式なやり取りよりもドラマでわかりやすく説明するためと思いますが、豊臣秀吉と徳川家康の人質交換についても、その場で、はないちもんめ状態に描かれています。
なので、戦国時代の歴史に詳しい人には、噴飯ものかもしれません。
戦国時代の戦術や戦法について詳述
『エイジ・オブ・サムライ: 天下統一への戦い』のおもしろい点は、戦争という視点で解説が行われている点です。
日本の歴史家には欠けているというか、政治や経済として、織田信長や豊臣秀吉の戦争を説明することが多い日本と違って、戦術や戦法について、詳しく解説がなされています。
たとえば、織田信長による天正伊賀の乱について、伊賀忍者がどのように戦い、最後は滅亡していったのかが『エイジ・オブ・サムライ: 天下統一への戦い』では、詳しく描かれています。
天正伊賀の乱について、はじめて理解できたと思いました。
また、豊臣秀吉の朝鮮出兵では、朝鮮側のゲリラ戦について描くことで、現場指揮官としての小西行長らの苦慮する様子などがよくわかります。
ただ、信長や秀吉、家康が掘っ立て小屋のようなところで指揮している様は、ちょっとどうかな、と思います。
伊達政宗がたびたび登場
伊達政宗は、戦国時代に遅れてきた大名と称されることがありますが、『エイジ・オブ・サムライ: 天下統一への戦い』では、豊臣秀吉の北条攻め以降、なぜか登場回数が多いような・・・。
慶長遣欧使節を送ったことで、伊達政宗の名前が、西欧の歴史に残っているからですかね。
「独眼竜」と呼ばれた由来について、伊達政宗自身が自分の右目をくり抜いたという、日本ではあまり知られていないエピソードが映像として流れておりました。
そんなことしてたの、正宗・・・?
徳川家康による天下統一、その後250年にわたる平和な時代についてはナレーションと歴史学者による解説で締められていました。
あくまでも娯楽番組なので、大河ドラマを観るような気持ちで楽しむと良いのではないでしょうか。
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