『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン1からシーズン4まで観ました。
それも2周です。
1周めは、ストーリー展開を追うことで精一杯で、細部まで気が回りませんでした。
見落としがあったかも?と思って、すぐに2周目に突入。
人気シリーズなのも、よくわかります。
だって、3周しようかと思うくらいですから。
シーズンが進むごとに長くなります
『ストレンジャー・シングス 未知の世界』は、SFホラーファンタジーというジャンルになるらしいです。
イリノイ州の小さな町に、異世界との入り口があり、そのために様々な異様な事件が起こる、という設定です。
ちなみにイリノイ州は、五大湖に近く、州都はシカゴになります。
そんな田舎町で、未知との遭遇が次々と発生するのです。
シーズンが進むごとに謎は深まりつつ、少しずつですが解明もされていきます。
そして、シーズンが進むごとに視聴時間が長くなります。
シーズン1は、全8話で、どれも1時間未満です。
トータルで405分、イントロとエンドロールを見ないとしても360分くらいになるので、約6時間かかります。
シーズン2は、全9話で、ラストエピソードが62分。
トータル467分、視聴するには7時間ほどかかります。
シーズン3は、全8話ですが、シーズン1よりもエピソード全体が長めです。
トータル449分、視聴時間は7時間ほど。
そして、怒涛のシーズン4は、全9話、トータル782分!
どのエピソードも60分超えで、ラストエピソードは映画並みの150分です。
視聴時間は12時間以上かかります。
シーズンがすすむごとに、視聴時間が長くなるのですが、観ていてまったく気にならない作品です。
ハリウッド映画ヒット作のオマージュ
『ストレンジャー・シングス 未知の世界』を観ていると、「これってどこかで観たような?」というシーンがたびたび登場します。
中心となる登場人物は、思春期まっただ中のゲームおたく4人組と、彼らが発見した超能力者エル(イレブン)。
そして、彼らの家族と友人が、事件に巻き込まれながらも、家族をまもるために立ち上がります。
1980年代という設定なので、無線はあってもインターネットは普及しておらず、パソコン通信です。
連絡手段は電話なので、公衆電話が随所に登場します。
そして、シーズンごとにハリウッド映画の名シーンを彷彿とさせる場面が登場します。
シーズン1は『スタンド・バイ・ミー』
リヴァー・フェニックスやキーファー・サザーランドが出演している1986年の映画で、原作はスティーヴン・キングです。
まさに、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』と同じ年頃の4人組が、線路づたいに死体探しの旅にでる、という物語なのです。
この「線路づたいに」というシーンが、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』にも登場します。
SFホラーファンタジー作品ではありますが、ハリウッド映画が得意とする、青春映画でもある点が、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の魅力となっていると思います。
シーズン2は1984年の『ゴーストバスターズ』
ハロウィンコスチュームとして、4人組が扮装します。
しかし、物語はかなりダークになっていて、身体を奪われた4人組のひとり・ウィルが、仲間を危険にさらすのです。
「ハイブマインド」という集合精神のひとつで、あちこちにちらばる個体のどれかに刺激があれば、一箇所に集中する(攻撃する)ということが、明らかになります。
敵の正体は、『ヴェノム』のようなもの。
ホラー度がアップするのは、シーズン2からです。
シーズン3は1996年の『ミッション・インポッシブル』と1984年の『ターミネーター』
シーズン3は、チームが3つに分かれて、それぞれに活躍します。
ひとつは、4人組のひとり・ダスティンと、マイクの姉・ナンシーの元彼で楽天的なスティーブ、バイト仲間のロビン、そしてルーカス(4人組のひとり)の妹・エリカ。
もう一つは、マイク・ルーカス・ウィル、そしてエルを中心とするチーム。
ダスティンのほうは、ソ連(この頃はロシアではない)の暗号を傍受し、これを解読します。
そして、敵の本拠地に乗り込むのです。
このあたりは、まるで『ミッション・インポッシブル』。
そして、もうひとつのチームのほうは、新たに仲間となったマックスの兄・ビリーがおかしいと感じて尾行し、ビリーやその他の闇の勢力下に落ちた人々を炙り出し、これらと対決していきます。
チーム3は、ウィルの母・ジョイスと警察署長のホッパー、そしてロシア語が話せるマレー。
チーム3は、ソ連の陰謀を暴くという役割です。
ラストシーンは、『ターミネーター』ですかね。
シーズン4は『遊星からの物体X』
シーズン4は、シーズン3にひきつづき、3つのチームがそれぞれに活動していきます。
チーム1は、ホーキンスに残るダスティン、スティーブ、マックス、ナンシーたち。
チーム2は、カリフォルニアに移住したエル、ウィル、遊びに来たマイクたち。
チーム3は、ソ連に連行されたホッパーを救出するジョイスとマレー。
人間がやったとは思えない殺人事件が発生し、その犯人として4人組が属するゲームの「ヘルファイア」のリーダー・エディが疑われます。
チーム1は、エディの身柄の安全と、事件の裏に潜むものを調べはじめます。
チーム2は、超能力を失ったエルが警察に連行された後に姿を消したことから、エルを探す旅に出ることに。
チーム3は、まるで『遊星からの物体X』となったソ連の捕虜収容所がメインとなります。
そして、異世界を操るのが、エルと同じ研究所にいたヘンリーことヴェクナ、またはワンであることがわかってきます。
それぞれに動いていたチームが、最後に集結するのですが、ここでハイブマインドが効いてきます。
遠く離れた場所であっても、ハイブマインドなら部分を攻撃しても効果がある、という理論です。
ヴェクナに狙われたマックスを助けるため、エルたちのチーム2、大人たちのチーム3が、チーム1を助けるという構図になっています。
ところどころに、青春映画テイストが盛り込まれていたり、恋愛ドラマの展開があったりして、とにかくエンターテインメントでした。
音楽もキモに
『ストレンジャー・シングス 未知の世界』では、1980年代のヒット曲が随所に使われています。
軽快なポップスが中心なのですが、物語を彩る、または予感させるような印象があります。
シーズン4では、ヴェクナから身をまもるためには好きな音楽を聴くこと、というお助けアイテムが判明します。
1980年代のロックやポップスが好きな人には、音楽も楽しみな作品です。
心の闇に取り付くヴェクナ
エルと深い因縁のあるヴェクナですが、自身も闇落ちしているためか、人の心の闇に取り付くようです。
その様子が、シーズン4では明確に描かれているのですが、シーズン1でウィルは、ヴェクナの手に一度落ちています。
シーズン5では、おそらくウィルが闇落ちするのではないでしょうか。
その理由は、シーズン2あたりから少しずつ描かれている、ウィルの気持ちです。
エルが登場したことにより、4人組の関係に変化が現れます。
とくに、マイクとエルは恋人同士となり、ウィルは疎外感を感じてしまいます。
たぶん、ウィルは、マイクのことが好きなのではないでしょうか。
シーズン4で、ネバダに向かう途中、ウィルは「カジノによってエルの力で金持ちになろう」という発言をします。
まだ、エルとは再会できておらず、能力が戻っているかどうかもわかっていないにも関わらず、です。
シーズン5は、LGBTQがテーマとして加わり、こじれた人間関係のなかで、闇落ちする人が続出なのかもしれません。
シーズン5が待ち遠しいです。
<関連の投稿>
コメント
コメントを投稿