リドリー・スコット監督の『ブラック・レイン』が、Amazon Prime Videoで配信されています。
1989年に公開された映画で、確実に何度か観ているはずなのですが、久しぶりに見直してみました。
主演のマイケル・ダグラスに引けを取らない松田優作さんでした。
『エイリアン』『ブレードランナー』に続く作品
『ブラック・レイン』は、『エイリアン』『ブレードランナー』につづく、リドリー・スコット監督作品です。
今では、『エイリアン』『ブレードランナー』ともに人気の映画作品ですが、公開当時はB級扱いでした。
そんなリドリー・スコット監督にとって、予算豊富で取り組めたのが『ブラック・レイン』だったのではないかと思われます。
日本は、経済的にはバブルと呼ばれる好景気に入っているのですが、現代の視点でみてしまうと、まだまだ貧しい印象が拭えません。
アメリカ経済も逼迫している1980年代後半なので、全体的にそういう印象を受けてしまうのかも。
あちこち「?」ですが許せる範囲
日本人的視点でみてしまうと、「?」という設定や場面があるのですが、物語の進行上、許す、という感じでしょうか。
ラスト近くで、マイケル・ダグラスに、殺されてしまった同僚の私物を見せて、高倉健さんが「なんでも選べ」といいます。
形見分けなんだと思いますが、私物とはいえ、警察が拳銃は見せたりしないし、まず没収だと思います。
ですが、マイケル・ダグラスに暴れさせるためには拳銃がないというのはありえないので、「なんでもいいのか?」と聞いたマイケル・ダグラスに、高倉健さんが「何でもいい」と許可します。
ありえないんだけど、ストーリー展開に必要なので許す、という感じです。
リドリー・スコット監督の大出世作
『ブレードランナー』でもわかるのですが、リドリー・スコット監督は日本が好きみたいです。
日本というより、日本の派手な看板が好きだったみたいですね。
当時のサイバーパンク作品でも、日本はモチーフに使われていたので、そういう意味で注目の場所だったのだと思います。
『ブラック・レイン』は、大阪で撮影した映画でもあり、リドリー・スコット監督にとっては、大満足の作品だと思われます。
製作費$30,000,000に対し、興行収入は$134,212,055と4倍以上なので、かなりの成功を収めています。
アカデミー賞を受賞した『グラディエーター』は、製作費$103,000,000、興行収入$457,640,427ですが、対製作費でみると『ブラック・レイン』を下回ります。
リドリー・スコット監督を語る上で、欠かせない作品だと思います。
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