【新型コロナウイルス】合理的に説明できる集団免疫という新説

大変ごぶさたしています、面川です。

思えば、最後に投稿したのは4月なので、3ヶ月以上もブログの更新をせず、休んでおりました。

その間、アベノマスクが届いたり、給付金が振り込まれたり、大学で対面(集合)授業が始まったり、ふたたびオンラインになったり、いろいろなことが起こりました。

新型コロナウイルスによって、日常生活には著しい変化がありました。

科学的な根拠があるかのような説明も、テレビを通じて何度となく聞かされていますが、最近、冷静になって改めて考えてみると「?」という気持ちに傾いています。

ところが、京都大学大学院医学研究科の上久保靖彦特定教授と順天堂大の奥村康特任教授(免疫学)、吉備国際大学(岡山県)の高橋淳教授らの研究グループの研究を知り、合理的な説明を、はじめて聞いたように感じました。

今回は、面川が感じる「?」と、「日本人はすでに集団免疫を獲得している」という研究について考えてみました。





政府の発表は科学的根拠に基づいているのか?

毎日、全国の感染者数が発表されていますが、都道府県によって算出根拠が異なる数字の積み上げです。

そもそも、これを科学的な数字としてとらえて良いのかどうか、統計学を学んでいる人に聞いてみたいくらいです。

目安にはなるかもしれませんが、流行を予測する根拠となるのかどうか、はなはだ疑問です。

NHKのBS1スペシャル「見えざる敵に挑む~AIが迫る感染爆発~」をみたときに、AIで利用できる数字は、新型コロナウイルスで亡くなった死者数だけ、と知りました。

それ以外の数字はアテにできないほど、曖昧だからだそうです。

また、7月29日に、やっと、こんなニュースを見かけました。

「西村康稔経済再生担当相は28日の記者会見で、自治体が新型コロナウイルス対策を強化する際の判断基準として政府が作る指標について、60歳以上の高齢者の感染者数や重症患者数、患者受け入れ可能な空き病床といった医療体制の確保などが重要な柱になるとの考えを示した。31日に開かれる新型コロナ感染症対策分科会で議論する。」
https://news.yahoo.co.jp/articles/171ae3f550c13cb9503b1d65e2019f4234e83e18

感染者数だけではなく、他の指標を取り入れるらしいですが、重症患者の定義が、数学のように一定であるはずがありません。

死者数は動かせない事実ですが、なぜ、そこに目を向けないのでしょうか?


日本人が重症化しない理由

京都大学大学院医学研究科の上久保靖彦特定教授と順天堂大の奥村康特任教授(免疫学)、吉備国際大学(岡山県)の高橋淳教授らの研究グループは、新型コロナウイルスに感染して重症化するメカニズムを解明しています。

新型コロナウイルスは、変異していて、たくさん存在するようです。

この研究では、次の3種のウイルスの役割によって、重症化しない理由が解き明かされています。

  • S型(Sakigake)-無症状で毒性が弱い新型コロナウイルスであり、昨年10~12月ごろ世界に拡散

  • K型(Kakeru)-S型から変異し、無症状または軽症の新型コロナウイルスで、今年1月ごろをピークに日本に侵入する

  • 武漢G型(typeG、Global)-重度の肺炎を起こす新型コロナウイルスで、K型よりやや遅れて拡散し、欧米で広がる


昨年の秋から、S型とK型は日本に流入していて、すでに日本人はこれらの新型コロナウイルスに感染していました。

日本では3月上旬まで、中国からの流入を許していたことで、結果的にK型に感染している人が増加し、新型コロナウイルスで重症化する人が少なかったというのです。

逆に、2月初旬には中国を締め出していた欧米各国では、S型に感染した人はいたものの、K型に感染している人は少ないために、新型コロナウイルスに感染すると重症化し、死者が増加したというのです。

超簡単にまとめると、S型の新型コロナウイルス感染者が、G型に感染すると重症化するためです。

日本人の多くは、K型に感染しているため、G型に対抗する免疫システムが働き、感染しないのだそうです。

また、今年に入って、半日ぐらい熱っぽいと感じたことがある人は、そのときに新型コロナウイルスに感染していたと考えられるそうです。

面川の個人的な記憶では、熱っぽい日という記憶が何度かあるので、すでに何度も新型コロナウイルスに感染していることになります。


なぜインフルエンザは流行しないのか?

新型コロナウイルス対策で、手洗いや除菌が徹底されたから、インフルエンザが流行しないという説明を聞いたことがありますか?

手洗いを徹底する、マスクを着用することでインフルエンザに感染する人が減少するかもしれませんが、これも、科学的な根拠のない説明です。

京都大学大学院医学研究科の上久保靖彦特定教授と順天堂大の奥村康特任教授(免疫学)、吉備国際大学(岡山県)の高橋淳教授らの研究グループによると、そもそも、新型コロナウイルスに感染すると、インフルエンザに感染しないのだそうです。

この研究自体が、新型コロナウイルスに感染すると、インフルエンザに感染しなくなる「ウイルス干渉」という現象が見られることがスタートとなったようです。

昨年10月から今年1月のインフルエンザの流行の波が、前年の同じ時期より小さくなっていたのは、この時期に、S型やK型の新型コロナウイルスが広がっていたため、と考えられるのだそうです。

思い返してみれば、この時期に、感染対策として、せっせと手洗いしたり、マスクをした記憶がありません。

つまり、インフルエンザが大流行しないのは、わたしたちは新型コロナウイルスに感染しているからなのです。

ということは、手足口病の流行が、例年の100分の1というのも、新型コロナウイルスに関係があるのかしら??


感染症の専門家の経験則は本当に有効なのか?

テレビで新型コロナウイルスに関して取り上げられると、かならず登場するのが、感染症の専門家、という人たちです。

テレビの使命感はわかるのですが、経験則に基づいた憶測としか聞こえない話ばかりで、最近は本当につまらないものになっています。

はじめのうちこそ、知らない話が多かったので、興味深く聞いていました。

しかし、3密を避ける、手洗い励行、マスク着用などに、どれだけ根拠があるのかな?と感じることがあります。

もともと、人が多い場所は苦手、手洗いは普通以上にやっていて、除菌シートを常に持ち歩いていた面川からみたら、世界はバイキンだらけです。

バイキンを徹底的に排除すると、かえって病気になりやすいと言われるように、新型コロナウイルスにすでに感染して免疫を持っているのであれば、除菌しすぎはかえって良くないことになります。

免疫を維持するためには、新型コロナウイルスに、ときどき感染したほうが良いからです。

マスメディアにお願いしたいことは、感染症の専門家だけでなく、他分野の研究者にも目を向けていただいて、もっと科学的根拠のある話を報道していただきたい、ということです。

「東京から帰ってくるな」といわれて親の葬式にも出席できない、という人のインタビューを拝見しましたが、このような対応は、基本的人権の侵害ではないでしょうか?

都内居住者が、まるでペスト患者なみの扱いを受ける理由が、科学的ではありません。

また、東京から親族が帰ってきたら、出社停止2週間という企業や団体もあるそうです。

これまた2週間にどれだけの意味があるのか、本当に疑問です。

そもそも、すでに集団感染しているのであれば、非人道的、非科学的な対応は、意味がないことになります。

感染症の専門家の方々は、めったにない活躍の場をえているかもしれませんが、すっかり嫌になってきている人々の気持ちをなだめられる、もっと科学的な根拠を示していただきたいと思います。


<参考>
日本のコロナ致死率の低さを巡る「集団免疫新説」が政治的破壊力を持つ理由

世界がモヤモヤする「日本の奇蹟」を裏付ける"国民集団免疫説"…京大教授ら発表

京大研究者が明言「再自粛不要論」 欧米より圧倒的に低い日本の死亡率…この差は「集団免疫」で説明できる 抗体検査には“盲点”も

「PCR検査を増やせば医療崩壊」は本末転倒 こっそり方針転換した“コロナ戦略”の盲点

圧倒的に少ない日本のPCR検査件数「世界159位」を招いた厚労省と分科会の罪

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