映画「相棒 -劇場版Ⅳ-」みました。
初日だったので満席。
相変わらずの人気ですね。
年齢層はかなりお高めです。
同じ東映作品ですが、これの前に観た「キセキ -あの日のソビト-」とは雲泥の差というか・・・。
劇場版は、第1作の東京マラソンを舞台にした作品が傑作だったわけですが、その後の2作品がどうにも格好がつかない感じで、今回もあんまり期待はしていませんでした。
ところが、なかなかの出来です。
設定は第1作に似ていて、東京のど真ん中、銀座で50万人をターゲットにしたテロが発生する!というもの。
しかし、しかし、そこには裏がありまして・・・。
という物語です。
現・相棒の反町 隆史さん、実は、大変気に入っております。
大きな身体で、ときに右京さんの影にこそこそ隠れたりするところが、かわいい。
映画版でも、ここぞ、という場面で右京さんの後ろに回って、でもしっかりスマホで動画を撮影し、その場の人間の発言を記録するという脅しの場面があります。
強気の言葉とは裏腹の行動が、おかしみを感じさせる冠城 亘というキャラクターとして完成しています。
わたしはこのシーンで、吹き出してしまいました。
緊迫感が漂ってるはずなんですけど。
![]() |
水谷豊 ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント 2016-10-12
売り上げランキング : 17844
|
今回の映画版のテーマは「棄民」。
政府によって切り捨てられた自国民を指す言葉です。
かつて日本が貧しかったころ、移民という名前の棄民が、大規模に行われていました。
日本では、国内の食料難から政府に奨励されてハワイ、カリフォルニア州、中南米諸国に移住していった人々などが「棄民」と呼ばれることがあります。
先日、伊香保温泉に行ったときにも、ハワイへの移民させるために法的な整備を行ったとされるロバート・ウォーカー・アルウィン ハワイ公使の別邸というのを見てきました。
資料館では、アルウィンの足跡や家族を詳しく紹介していて、この人物は、明治政府の政商かコンサルタントみたいなものだったんだな、と知りました。
井上馨、渋沢栄一、益田孝らと、台湾に製糖会社を設立するなど、日本の中枢にいたことは間違いありません。
話はそれましたが、移民は、棄民の一例です。
「相棒 -劇場版Ⅳ-」の棄民は、移民&戦争、というダブルパンチ。
それだけだと出演者が70オーバーのお爺さんだらけになってしまうので、犯罪被害者を棄てた日本政府、というおまけがフックになっています。
「相棒 -劇場版Ⅳ-」悪くないです。
TSUTAYA DISCAS