10月14日から3回シリーズで放映されている「中国文明の謎」はご存知ですか。
夏(か)とみられる遺跡が発見されたことから始まるこのシリーズは、知ってるようで知らない中国文明の秘密を解き明かす、というものです。
中国文明の秘密って?
それは4000年以上も、同じ地域で同じ文明が繁栄していること、なのだそうです。
他の文明はいずれも消滅していますが、中国だけは存続している。
これはどうしてなのか?
というのが、この番組のテーマになっています。
アニメにもなった「キングダム コミック 1-40巻セット (ヤングジャンプコミックス)」は、秦の成立過程を描いたコミックですが、この時代のことが良くわかる番組です。
キングダム コミック 1-40巻セット (ヤングジャンプコミックス) | ||||
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昨日、見てきた「日中国交正常化40周年 東京国立博物館140周年 特別展「中国 王朝の至宝」」も、この番組を見ていると一層楽しめるという趣向です。
既に2回が放映され、12月2日放映の第3回を残すのみとなっています。
生命之環という巨大オブジェ |
大きな宮殿で、壮麗な儀式を行う、というのがその文化です。
つい最近見たニュースの中の開発トラブルにもこの文化様式が見て取れます。
そのトラブルとは、直径160メートルの鋼鉄製の環を、開発区の象徴として約12億円(1億2千万元)で作った当局に対して、住民が「こんな無駄なものはない」と主張しているというもの。
しかし、当局の担当者は「将来パリのエッフェル塔のような観光資源になる可能性もあり、しかも企業誘致には効果的だった」と説明しているのです。
私は160メートルもある輪っかを見てみたいと思いました。
第2回は、漢字です。
表意文字である漢字は、異なる言語を持つ民族・国家間で、意思疎通可能な共通語となったことが、中国が多民族国家であり続けられた理由だというのです。
しかも、甲骨文字の時代から、中国語、つまり日本人が漢文として習う、あの文体が決まっていたというのです。
つまり甲骨文字であっても、今の字に置き換えれば読むことができる、という言語なのだそうです。
漢字文化圏の者なら誰でも、発音はできなくても、文字を見れば意味がわかる、という感覚は現代も同じです。
現代中国の簡体字も、元の漢字がどのように簡略化されたかを知れば、ほぼ意味がわかります。
これは、表音文字の欧米圏とは全く異なります。
第3回は、統一国家「秦」についてのようです。
ちなみに、この3回シリーズを手に取って読める本があります。「NHKスペシャル 中国文明の謎―中国四千年の始まりを旅する」です。
NHKスペシャル 中国文明の謎―中国四千年の始まりを旅する (教養・文化シリーズ) | ||||
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これを読めば、中国文明の謎、の一端が理解できると思います。
中夏文明の誕生 持続する中国の源を探る | ||||
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