「もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら
2015年に、日本国債が暴落し、財政も崩壊、デフォルト目前の状況で、小小泉進次郎が首相になったら、という近未来経済マンガです。
経済について書かれていますが、結局のところ、政治がすべてを悪くしている、ことについて詳細に記述しているのかもしれません。
読んでいて感じたことは、結局のところ、善意の人や正しい言葉が、日本経済をダメにしてきていることです。
景気が良ければ正しいことも善意も実行可能です。
しかし、経済成長が見込めないのに払い続ける、というのは経済的にはおかしいし、合理的ではありません。
本書の中でも公的年金制度が最大の赤字原因として取り上げられていますが、賦課方式ではなく積立方式のほうが自己責任と自己裁量によって運用できるため、現役世代にとっては納得性が高いと思います。
最近では、生まれる日本人より、死亡する日本人のほうが数が多いのですから、賦課方式が完全に破たんしていることはわかりきっていることです。
香港で従業員を雇うと、MPFという年金制度に強制加入させられます。
しかし、これは政府が公的に運用しているものではなく、企業が選択した金融機関の年金サービスに加入することを強制しているだけです。
ですから、従業員が転職しても、一度加入した年金サービスは個人に従属しているため、転職先でも継続して運用可能です。
また年金の投資先も自分で選択できるため、より納得性が高いのです。
日本の年金制度は、金融の素人が投資運用を行って損失を出すなど、あまりにも無責任です。
このような制度を現役世代が認めるはずがありません。
しかし実際には、
「高齢者の年金を減らすなどもってのほか」
「最終的に政府が責任を持つことは当然」
といっった主張が通り、抜本的な改革が全く進んでいません。
このまま、誰も決断せず、痛みをともなう改革を行わなければ、本書のような事態になることはかなりの確率なのではないでしょうか。
少なくとも、増税だけで乗り切れる状況ではないし、現時点で単純な増税を認めることは私にはできません。
もし小泉進次郎がフリードマンの資本主義と自由を読んだら | ||||
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