「いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか (講談社プラスアルファ新書)」を読了。
ランチがてらの2時間で読めました。
タイトルがドキっとすることと、電通の大規模な調査データの裏づけがある、ということだったので手に取ったのですが、データの裏づけについては、説得力があるかどうか意見の分かれるところではないでしょうか。少なくとも私には、ちょっと説得力がありませんでした。
とはいえ、言わんとするところについては、非常によくわかります。
20代女性がとても悩んでいること。そして女性の多くが、そういう悩みを誰かに話すことで解消するという特徴があること。そういう外向きの20代女性を受け止める可能性が高いのが、仕事のストレスを外で解決しようとする40代男性である、という趣旨。
20代男性の多くが内向きのストレス解消を求め、特別な日であっても、女性を喜ばせることにそんなに興味がない彼らが、同世代の女性から相手にされなくなっていることは容易に理解できます。
生きがいも感じにくいこの時代、ストレスに弱いオスが魅力的に映らないことを著者は示す一方、同じ時代を生きてきたからこそ、最終的には同世代の男性のほうが理解してくれるはず、という意見も披露します。
この本は、恋愛がウェルネス、つまり心身の健康にとって非常に重要であることを、いくつかの事例を示すことで明らかにしようとした、ある意味、野心的な著作だと思います。あちこちに出てくるインタビューの断片を読むと「うんうん、わかる」というものがいくつもありましたし、実際のところ、恋愛対象が常に存在することによる癒しの感覚は、誰しも覚えがあるところでしょう。
ちなみに逆パターンとなる、20代男性と40代女性の恋愛は成立するのか、という点について著者は否定的でした。
40代女性はバブル時代を体験する、ちやほやされ、男性から言い寄られることが当然と思っている世代。
20代男性は先に書いたとおり、内向きで自らダメ元で告白するなどありえない世代。
よって、この関係はどちらかが積極的に働きかけない限り成立しない、という分析です。
話のタネとして読むには面白い本です。
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