動画サイトと著作権

昨日書いた視聴率と動画の再生回数について、一体どうやって動画サイトにたどり着くのか、と思って中学生の姪に尋ねたところ、”無料ドラマ視聴”でGoogleで検索している、ということでした。私と全く同じ検索ワードだったので、中学生でもここまでわかっているのか、と少し見直した次第です。

しかし、この検索で出てくるのは一種のスパムサイトのようなブログばかりです。
これは隠れ蓑なのでしょうか。
見たい番組タイトルをクリックすると、そのドラマへのリンクが現れ、それぞれをさらにクリックしてはじめて動画にたどりつきます。
そしていずれのサイトも日本にはないようです。

著作権を主張する方々の言い分もわかることはわかりますが、実際のクリエイターではないテレビ局や出版社が自らの利益を確保するためなんじゃないの?と思ってしまうくだりもあります。
たとえばアニメ関係者で大金持ちのクリエイターって聞いたことありませんよね。
これは職人が集団で制作するためだと思います。このあたりは以前紹介した竹中 正治氏の「ラーメン屋vs.マクドナルド―エコノミストが読み解く日米の深層 (新潮新書 279) 」にも詳しいので、アメリカとの違いをお読みください。

かなり前ですが、写真に関するRightsについてGoogleのPicasaやPanoramioで自分の考えを表明しました。それまではそういう意思表明はなかったのですが、これに回答していくとGoogleはフェアユースの立場であることがわかります。私ももちろんフェアユース派なので、そのように意思表示しました。
だって、自分の写真を他の人が使ってもいいので、もっと多くの人に見てもらいたいじゃないですか。それならできるだけハードルが低いほうがいいわけです。

ネットの世界ではフェアユースは理解しやすい考え方ですが、今までがちがちの古い著作権法で守られてきた守旧派の皆さんには受け入れられないのでしょうか。
でも、低迷する視聴率だけで評価されるより、動画再生回数の多さで人気を計るという、もうひとつの評価軸を検討したほうがずっと良いと思います。動画は若年層ほどで見ているわけですから。

ただ、守旧派の皆さんは自社サイトで有料で見せるべきだ、という高いハードルを持ち込みたがります。これは若年層に見るな!と言っているのと同じこと。ネット社会では受け入れられない考え方です。
それよりも、どこにどういう動画が投稿されていて、どれだけ再生されているのかをカウントしてデータとするような(私がやった方法です)ほうが、手はかかりますが確実にニーズをつかんでいると思います。

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