佐藤二朗さん主演の映画『さがす』を観ました。
清水尋也さんが、座間9遺体事件の白井隆浩容疑者がモデルと思われる連続殺人犯を演じています。
父が失踪
物語の冒頭で、300万円の懸賞金欲しさに、指名手配犯を捕まえようとして姿を消してしまう父親をさがすことになる娘。
タイトルの『さがす』とは、娘が父親を探すことなのか、と思い込まされてしまいます。
でも、観ているうちに、なんか違う、という違和感を持つようになります。
父の佐藤二朗さんは、ALSの妻を介護し、最後は失ってしまうという過去をもっています。
その妻との夢であった卓球場を再建するために、お金が必要なのですが、一攫千金に走ってしまうのです。
自殺希望者をさがす
清水尋也さん演じる連続殺人犯は、自殺希望者をSNSで渉猟します。
失踪したと思われていた父は、この殺人犯と行動をともにし、一緒にSNSで自殺希望者を探すようになります。
これもお金のためです。
しかし、そんなにうまくいくはずもなく、父は、殺人犯を殺して、自殺希望者から金を巻き上げようと計画するのです。
父戻る
うまい具合に計画が進んだ父ですが、結局のところ、懸賞金が手に入っただけでした。
その金をもとに、卓球場をはじめる父ですが、わずか300万円ではすぐに経営は破綻寸前に。
そこで父が考えたのは、SNSで自殺希望者をさがすことでした。
すでに2人を殺してしまっている父にとって、もはや怖いものなし。
しかし、かかった相手は、自分の娘。
娘は父の変化に気づき、父を試したのでした。
いったい何をさがしていたのか
娘が父をさがすことからはじまる物語は、連続殺人をさがす父、自殺希望者をさがす連続殺人犯、というように、さがすことによって、つながっていきます。
あまりにショッキングだった座間9遺体事件がモチーフとなっているので、かなりグロいシーンもありますが、それを演じた清水尋也さんがすごい。
彼は、こういう得体の知れない役を演じると、抜群にうまいですね。
背景を含めたムードを背負っているというか、闇オーラが出てます。
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