【2021年2月に観た映画】『哀愁シンデレラ』

2月には、『ファースト・ラヴ』を楽しみにしていたのですが、ただいま田舎暮らし中。

近くに上映しているところがなく、残念ながら、観られるのは3月になりそうです。




『哀愁シンデレラ』

投資金額:1500円

哀愁シンデレラ』は、究極のモンスターペアレンツの物語です。


モンスターペアレンツになってしまう原因として、親子関係、とくに母親との関係が影を落としています。

田中圭さん演じる開業医の父は、いじめられっ子の過去があり、母親に守ってもらえなかったという心の傷があるようです。

土屋太鳳さん演じる後妻の母は、子どものころに母親に捨てられ、子どもを邪険にあつかう母親を憎んでいるようです。

そして、小学生の娘は、母の愛情を知らずに成長してきました。

三者三様に、心に傷をもった家族が、はじめは幸せいっぱいだったのに、少しずつ壊れていきます。

問題の根源には、それぞれに抱える小さな不満を、小出しにして消化しないことがあるのですが、たぶん、小さな不満を正直に言葉にするのが怖いという心理があるのだと思います。

わたしが恐怖を感じたのは、田中圭さんが、食事時に怒るシーンです。

優しくて理解があると思っていた夫が、突然、大きな声を出して、断定的に妻を罵ります。

演技とはいえ、ほんとうに怖いと思いました。

この家族が最終的に選択したのは、全校生徒の殺害です。

自分たち3人以外は、生きていない教室で、授業をするラストは哀しくもあります。


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