【アンソニー・ホロヴィッツ】 シャーロック・ホームズ「絹の家」

シャーロック・ホームズ 絹の家 (角川文庫)」読了。
コナン・ドイル財団が、正式に「続編」と認めた、今のところ唯一の書、というのに惹かれて購入。

著者のアンソニー・ホロヴィッツは、現在NHKBSで放送中の「刑事フォイル」や「名探偵ポワロ」などで脚本をてがけたこともある脚本家であり、作家。

by カエレバ

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さすが、コナン・ドイル財団が「続編」と認めるだけあって、シャーロック・ホームズシリーズらしい作品です。おすすめです。

と描くと、ホームズシリーズを読破しているかのようですが、実は私は小学校の時に、児童版に発行されていたシャーロック・ホームズを読んだくらいで、実は小説はほとんど読んでいません。

むしろ、テレビシリーズのシャーロック・ホームズのファンなのです。


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1900年前後の、シャーロック・ホームズが登場した時代感をリアルに描いた、ジェレミー・ブレットのホームズもよいですが、スマホ片手に現代で活躍するベネディクト・カンバーバッチのホームズの魅力にはノックダウンです。


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今読むとなんだか古色蒼然としているように感じるコナン・ドイルのシャーロック・ホームズも、カンバーバッチ版のようなスピード感とスリルを持って、当時は読者の心をつかんだのだと思います。


さて、本書です。

本書は、ジェレミー・ブレット版の時代背景、すなわちコナン・ドイルの時代にタイムスリップさせてくれます。

当時のイギリスが抱える問題である、親のいない、自ら稼がなくてはならない子どもたちに焦点を当てたもの。

これって、人気コミック「黒執事」でも描かれているほど、本当に社会問題だったのです。


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これに加えて、当時のイギリスが世界中に植民地を持っていたことや、アフリカ・東アジア貿易で大儲けしていたことなどなど、100年前のイギリスに思いをはせて読むと、シャーロック・ホームズの物語がより面白くなると思います。


シャーロックに翻弄されながらも活躍するワトソン(メアリーと結婚してます)、そして兄のマイクロフト、モリアーティなど、登場すべきキャラは登場しています。

最後は、シャーロックを陥れようとした人々は悪事を暴かれていくわけで・・・。

これって、カンバーバッチ版で見たようなストーリー。

無実の罪を着せられてしまうホームズを、ワトソンが助ける、っていうストーリーありましたよね。
タイトルが思い出せないんだけど・・・。


読み始めたら止まらない、脚本家らしい、ヴィジュアルイメージを持ちやすい作品でした。

ちなみに最新作はこちら↓です。


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