震災の教訓2 情報セキュリティレベルを下げるべし

大企業や、ちゃんとした企業ほど、メール1通読むにしても、物理的にオフィスに行かなければならない、ということをご存知ですか。オフィスの特定のパソコンからでなければ、本当にメール1通読めないのです。

震災直後に、計画停電にも関わらず、多くのビジネスパーソンが都心のオフィスに通勤する様子を奇異に思った方も多いと思います。
それは、情報セキュリティという名の魔物が、企業活動、特にITベースの活動を抑制しているためなのです。

しかし、これは本当に企業活動にとって良いことなのでしょうか?
聞くところによると、いち早く情報セキュリティレベルを下げ、在宅勤務を可能にしたIT企業があります。
理由は、情報セキュリティを下げなければ、企業の生産性が落ちるためです。メールをチェックすることは、今やビジネスの基本ですから。

夏になると、窓の開かない高層ビルは室温50度、通勤電車の中は40度にも達すると「週刊現代」の中吊りにありました。
そんな場所で仕事をするくらいなら在宅勤務のほうが望ましいですよね。仮に2時間の停電があったとしても。
となれば、情報セキュリティレベルを、必然的に下げなければならないはずです。

これとは別の視点からも、日本の情報セキュリティは厳しすぎる、というのが私の考えです。
震災の教訓1 にも書きましたが、積極的にクラウドを利用すべきですし、日本は本当にストレスなくクラウドを利用できるネット環境にあります。

ですから、私と私の会社は、Googleを中心にクラウドを積極的に利用しています。国をまたいで会社があることと、各国のネット環境が異なることがその理由です。

日本では、情報を共有する目的で、Googleサイトをよく利用しますが、歴史のある大企業に所属している方とはこの方法でデータを共有できたためしがありません。
理由は情報セキュリティなのです。
外部のサービスで、ログインアカウントとパスワードを必要とするような場合、ほぼ利用制限がかかるようです。

しかし、このような制限があることで、日本のエリートは先進的なIT技術と触れ合うこともできませんし、クラウドサービスの良さ、面白さを体験することができない環境に押し込められているとも言えます。
これは大変な損失です。

日本はネット環境は世界一かもしれませんが、世界的なサービスを生み出していません。この一因に、仕事を通じて、自然に新しいサービスや先進的な技術に触れることがほとんどないためではないかと思うのです。

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