「チェーザレ―破壊の創造者
これも美容院で斜め読みした雑誌からの情報で手に取ったコミックです。
なんでも本国イタリアでも刊行されるとか。
私が最初にチェーザレ・ボルジアという人物を知ったのは、塩野七海さんの「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷
その後イタリアの歴史に興味を持ち、結果として西洋史の世界に足を踏み入れてしまいました。とはいっても趣味レベルですけど。
このコミックのすごいところは、500年前の時代を正確に、そして克明に描き出そうとしているところです。
そのために原資料にあたっている点も評価できる点です。
大学に在籍していた頃のチェーザレと同世代の学生たちのすべてを調査し、当時のイベントであった十字軍にならった模擬戦のチーム分けをしたところなど、本当に頭が下がります。
当時の歴史に詳しくない方には難しいところもあるかもしれませんが、キリスト教国がどのように統治されていたのかを理解するには最高の参考書となるでしょう。
宗教と政治が混在し、むしろ宗教のほうが上位にあった時代の混沌とした権力争いは、現代の日本人には理解しがたいことです。
しかしこれも歴史を作ってきた事実であるので、知識としてわかっているに越したことはありません。
ちなみに「逆説の日本史
宗教が強大な力を持ったこと、そして宗教からその力を奪い取るまでにどのような過程があったのか。
比叡山の焼き討ちなどはその代表的な例ですが、本当にその力を奪ったのは江戸時代に確立した檀家制度だということです。
話は飛びましたが、チェーザレ・ボルジアは政治家としてマキャベリが取り上げた人物です。
「君主論
コミックの中のチェーザレは本当に魅力的です。
チェーザレ 破壊の創造者(1) (KCデラックス モーニング) | ||||
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