デジタルサイネージ

最近の広告業界で話題なのはデジタルサイネージです。
屋外広告のデジタル化程度にしか受け止められていないかもしれませんが、デジタル化とネットワーク化によって、かなりのことができる可能性を秘めています。
たとえば、人の年代を顔から認識して広告を表示するとか、ある特定の人に対して購買履歴に応じた広告を表示するといったようなことです。日本ではまだ動く屋外広告レベルでしかないのですが、アメリカでは新しいPR手法として注目を集めているようです。この点については以前紹介した「次世代マーケティングプラットフォーム」に詳しいので、こちらをお読みください。

日本で現在、デジタルサイネージのプラットフォームとして最も近いのはSUICAでしょう。SUICAの利用履歴は半年間保存されるそうなので、広告のセグメントには十分な情報量だと思いますし、何よりJRは独自に店舗展開も行っていれば、テナントを集めた駅ビル運営、ホテル経営まで手広く経営しています。駅のホームの自販機に飲料の広告を表示するなどすぐにもできるはずです。
たとえば私の場合、毎月1万円程度はSUICAで購入しています。自販機もポイントが溜まりやすいので飲料を購入するときは積極的に利用します。タクシーやコンビニの支払もSUICAを利用する機会が増えてきているため、そういう場所もデジタルサイネージの設置場所になるでしょう。

知らないうちにそういうことになったら気持ち悪いと思う方もおられるかもしれませんが、実際には利便性と個人情報はバーターの関係にあるため、消費者にとって便利だと理解されれば普及していくものと思います。
昨年から今年にかけてネット通販が拡大しているというニュースが頻繁に報道されましたが、私の調査経験では、ネット通販やインターネットバンキングの利用に躊躇するのはインターネット利用暦が浅いという属性を持った人々です。事故情報を大量に仕入れているだけでしり込みする、いわゆる耳年増です。
これも私自身の経験では、10年以上のネット通販暦においてトラブルが起こったのはたったの1回です。それもごくごく初期のことで、しかもアメリカのサイトで購入したときです。しかし、購入の履歴がメールで残っており、シッピング情報も手元にあったことと、支払にクレジットカードを利用していたことから、カード会社にクレームを出しただけで解決しました。結局欲しかった商品は手に入りませんでしたが、懐は全く痛みませんでした。
インターネットバンキングも10年近く利用していますが、こちらは全くトラブルがありません。自宅のPCを利用していれば、よほどのことがなければトラブルに見舞われることはありません。

ただし、SUICAが新しい広告のプラットフォームになることを邪魔したい勢力はあるでしょう。しかし、これからの広告は一層販売促進系へと進化するはずですので、SUICAの動きを止めることは難しいと思います。

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