「貯金兄弟 (PHP文庫)」読了。
経営コンサルタントの竹内 謙礼さんと、公認会計士・税理士・行政書士の青木 寿幸さんによる、お金のことを正面から取り上げたシミュレーション小説。
ともに貧しく育った兄弟であるにもかかわらず、兄は浪費家、弟は貯金だけが楽しみの守銭奴(!)、という設定で、お金と人生設計のバランスについて、ライフステージ別、つまり年齢を追ってシミュレーションが進行します。
経営コンサルタントの竹内 謙礼さんと、公認会計士・税理士・行政書士の青木 寿幸さんによる、お金のことを正面から取り上げたシミュレーション小説。
ともに貧しく育った兄弟であるにもかかわらず、兄は浪費家、弟は貯金だけが楽しみの守銭奴(!)、という設定で、お金と人生設計のバランスについて、ライフステージ別、つまり年齢を追ってシミュレーションが進行します。
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小説ですから、兄弟間の確執や恋愛、そして謎の能力が絡んでいて、おもしろく読み進めることができます。
これはもう、みなさん、薄々感じていると思うのですが、大学を卒業したとしても、生涯賃金が高卒よりも高いとは言えない時代に突入しています。
むしろ、まじめで融通がきかない大卒が多い中、時代の流れを察知して、自分のやりたいことをビジネスにするような高卒のほうが成功している事例も多いのが、今、ではないでしょうか。
本作のなかの弟は、堅実に公務員になります。
高卒で公務員になると、生涯賃金が大卒を上回ることを兄にとくとくと説明するくだりには、みなさんが納得すると思います。
一方の兄は、貧しさの反動から派手な浪費家に成長します。
就職先も大手広告代理店という設定です。
ブランド大好き、ぜいたく大好き!という兄は、まるでバブル時代の日本人のようです。
クレジットカードをつかった錬金術(といっても支払いはありますが)、消費者金融の利用の仕方など、表面を繕うための金繰り術の達人と化していきます。
目次を読めば、誰もが気になるお金のテーマがずらりと並んでいることがわかります。
第1章 大卒の生涯年収が、高卒の生涯年収よりも、3000万円も低い理由―これからは、一流大学を卒業しても、安泰ではない
第2章 給料も人並み、お金を貯める気もあるのに、なぜ、口座残高はゼロなのか?―小さな節約を積み重ねなければ、お金なんて貯まらない
第3章 生命保険は人生で住宅の次に高い買い物、だからマジメに選びなさい―毎月、高い保険料を払っていても、保険金がもらえない!?
第4章 住宅ローンは固定金利と変動金利、どちらがトク
今からでも遅くない保険の選び方など、とても参考になりました。
お金に関する、はじめの一歩、となるテキスト本です。
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