集英社オレンジ文庫の「異人館画廊」シリーズ3冊を読了。
ちょっとミステリー、とサイトに説明がある通り、ライトノベルです。
ちょっとファンタジー、
ちょっとロマンス、
ちょっと読みたい
極上のエンターテインメント、
ここにあります。
物語好きのあなたに贈るライト文芸レーベルです。
異人館画廊 盗まれた絵と謎を読む少女 (コバルト文庫) | ||||
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異人館画廊 贋作師とまぼろしの絵 (集英社オレンジ文庫) | ||||
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異人館画廊 幻想庭園と罠のある風景 (集英社オレンジ文庫) | ||||
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第一作となる「異人館画廊 盗まれた絵と謎を読む少女 (コバルト文庫)」には、「死を招く絵画に隠された暗号とは!美術ミステリー」とあって、いかにも本格ものっぽかったので、3冊まとめて購入してしまいました。
その時の私は、天ぷら蕎麦レベルのこってり感を求めていたのですが、「異人館画廊 盗まれた絵と謎を読む少女 (コバルト文庫)」は、そばにもなっていない、まるで素麺な印象です。
どうせラノベだし、と思って読みはじめましたが、都合の良いストーリー展開と、コバルト文庫だからかもしれませんが、主人公の心理描写というかモノローグがやたらと長くて冗長でした。
おまけに美術ミステリーとありますが、図像学についての言及も少なく、食べたかった食事にありつけなかったのです。
それでも、続編の「異人館画廊 贋作師とまぼろしの絵 (集英社オレンジ文庫)」を手に取ったのは、買ってしまったから読まないと、という義務感だったのでしょうか?
こちらは、前作で違和感ばりばりだったキャラの登場を減らしてくれたので、ストーリー展開は無理なく受け入れることができました。やっと、蕎麦にありつけた感じです。
しかも前作よりも美術ミステリーの色彩が濃くなっていて、好みの味付けになっていました。
しかしながら、またも主人公と結婚相手となるはずの相手が、ともに悩んだりするあたりが冗長で冗長で・・・。このへんはわかってるので、もっと短縮できないかな~、と思いました。
第3弾の「異人館画廊 幻想庭園と罠のある風景 (集英社オレンジ文庫)」は、3作の中で最も図像学に迫った作品だと思います。
相変わらずのグダグダモノローグは多いのですが、ストーリーにも深みが出てきていると思いました。
それにしても、図像術、という言葉は本当にあるのでしょうか?
本書の設定のような、呪いの絵画、みたいなものがかつて存在したかもしれませんが、学問として成立しているのかどうか、とても気になりました。
何度もネットで調べてもみましたが、納得できず!
ラノベなのでこれで良いのかもしれませんが、せっかくのテーマ設定なので、もう少し味付け濃く、重厚な内容のほうが読み応え抜群になると思いました。
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