ピースの又吉直樹さんの「第2図書係補佐」を読了。
昨年11月に初版が幻冬舎よしもと文庫から出され、私が買ったのは第2版でした。
NHK教育で「オイコノミア」という経済番組に登場していて、コメントが面白いなぁ、と思っていたので、時間つぶしに入った水戸駅の本屋さんで見つけ買いました。
本の紹介、というあたりも気に入った点です。
なんせ「ビブリア古書道の事件手帖」にはまったので、この手の本が読みたかったのです。
本書は、批評というのでなく、著者の体験談を書籍と絡めてつづったエッセイのようなもの。
著者の育った環境や、お笑い芸人になってからの生活などが、詳しく描かれています。
その中でも、笑いなくして読めないものもいくつかありました。
さすがお笑い芸人。
なかでも私のお気に入りは『告白』です。
取りあげている作品のなかで、私も読んでいたのは6作品でした。かぶりが少ない、ということは本に求めるものが違うんでしょうね。
ちなみにかぶっていたのは、「香水―ある人殺しの物語 」「コインロッカー・ベイビーズ 」「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 」「異邦の騎士 」「変身 」「異邦人 」です。
どれも若いころに読んだ作品なので、ストーリーはおぼろげにしか覚えていません、残念ですが。
本書を読んで、私は、マンガ「ナニワ金融道 」の青木雄二さんを思い出しました。
故人ですが、私は彼の著作が好きでした。
「ゼニの人間学 」とか「ゼニの幸福論 」とか、露悪的ですが、真実だな、と感じたものです。
又吉さんは、お笑い的視点を持って本書を書いているので辛辣な印象がありませんが、そもそもは青木さん的な思想を持っているのではないかな、と感じました。
第2図書係補佐 (幻冬舎よしもと文庫) | ||||
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