アメリカの階層的サービス

今さらのマイアミ話で恐縮ですが、サービス業が拡大している日本にとって参考になるのでは、と思う事例に遭遇しましたので、紹介しておきます。

マイアミでは都合5回、そこそこの飲食店に行きました。1ヶ所で終る場合もあれば、レストラン+バーという組合せの場合もありましたが、その中で何度か遭遇したのが、声をかけたスタッフに「あー、それは僕の担当じゃないから」とか「それは、彼女に言って」と言われたことです。

この話は、別にアメリカのサービス業がぜんぜんダメ、ということを書きたいわけではありません。写真のステーキ専門店もこのシステムを導入しているお店のひとつでした。

間単に説明すると、オーダーをとる役割のいわゆる営業担当者と、とにかく料理を運んで来るスタッフ、ひたすら片付けるスタッフの3段階に分かれているのです。
最初に滝のごとくメニューの説明をし、愛想を振りまきながらおススメメニューを購入させる営業担当者は、メニューがテーブルに届くたびにやってきては、「おいしいか」とか「追加でこの酒はどうか」とか営業に励みます。もちろん、デザートなどはまたまた滝が流れるごとくの説明振りです。

片付け担当者は片付け担当者で、とにかく途中であるにもかかわらず早いとこテーブルをきれいにしようとします。ナイフとフォークでハの字を作っていようがおかまいなしです。

これはバーでも同じで、営業担当者のオーダー係、片付け係に分かれています。日本のつもりで片付けにきたスタッフにオーダーしようものなら、当初の話になるわけです。

日本でもお高いお店になると、このようなシステムを導入している場合が見られますが、ここまできっちりと分かれているシステムを見せられると、さすがプラグマティズムの国、アメリカ、と思います。

営業がうまい人物がオーダーを取ったほうが店の売上げがあがることは間違いないですし、全体の売上げが上がればチップの総額も増えます。となれば、営業が上手な人物が代表して売上げをあげるのは当たり前のことです。

日本では、そこそこのお店でも最近は、「このメニューはどういう中身なの?」と聞いて即答してもらえることがなくなりました。誰でもオーダーを取り、誰でも片付けるやり方は、いつでも対応できて親切だと思いがちですが、見方によっては不合理で売上げがあがらない仕組みだと考えさせられました。