日本経済「余命3年」

電子出版の「日本経済「余命3年」」を読了。

昨年12月に出版されたもの。電子出版でなければ、とうの昔に話題になっていたと思います。

日本国債が日本国内で賄えるかどうかがわからなくなるころとして、2013年をひとつの区切りとして、日本の政治や経済について討論しています。「国債の2013年問題」というレッテルを張るとわかりやすいと思います。

読んでいていろいろと気になった部分を紹介していこうと思います。

ひとつは「社会保障関係費」に関する部分。ここは聖域として仕分け対象となっていませんが、本来国が支払うべきもの以外のほうが圧倒的なボリュームになっています。



また、世代間格差については、いままでもいろいろなところで議論されていますが、本書の中でも年金の負担について年代による差を紹介しています。

他にも、「社会正義」が経済学的解決策を認めない、という議論を展開しており、イギリス型の判例法を取り入れたほうがよい、という指摘もあります。


規制改革仕分けをすべき、という議論に至っては、先日発表があったばかりのことが議論されています。


他に面白いと思ってメモしたことは、

サッチャーの名言「金持ちを貧乏人にしたところで、貧乏人が金持ちになるわけではない」
グローバリズムが進展した「フラットな世界」では、「スパイきーな世界」へ進むことで経済成長を図るしかない。
霞が関は、民主党政権下では成長産業。
労働市場改革と教育改革は一緒に行うべきもの。 
非正規とは何か、非正規とパート派遣、請負はどう違うのか、を知っている政治家もメディアもいない。
日本の法律はいまだに社会主義。
官僚主導がダメな理由↓
  • 官僚は国民の信託を受けていないため、小さな改良はできるが真に重要な決断はできない
  • 官僚機構が終身雇用・年功序列のため、官僚が政策を利権にしてしまう。天下り先の確保を優先する。
  • 無謬性にとらわれ、政策が間違っているとわかっても変えることができない。
  • 能力のある人が外から入ってくるのを阻害する。
総理のやる気=リーダーシップ。つまり、首相になることが目的だとダメ? 菅さんにやりたいことはない。
今は人の不良資産がある状態。人の不良債権処理がいずれ必要になるだろう。


とても面白く読めましたし、私としては、この方々で今回の震災以降について、経済成長と復興の違いなどを踏まえて討論したものを出してほしいと思いました。


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