眞説 光クラブ事件


真説 光クラブ事件 ―東大生はなぜヤミ金融屋になったのか―」読了。本書は戦後、東大生が経営する金融詐欺会社「光クラブ」を丹念に取材した力作です。購入してから半年寝かせてましたが、一気に読めてしまいました。ページを繰るのが楽しいドキュメンタリーです。

私自身がこの事件を知ったのは、高校生の頃に三島由紀夫の「青の時代」を読んだからです。当時、三島にはまっていて新潮文庫で読みました。
今回改めて光クラブ事件に興味を持ち、この本を購入するきっかけとなったのはNHK教育の番組です。確か戦後の事件を毎回取り上げる番組だったと思います。戦後の事件の代表格に取り上げられるくらい、当時としてはセンセーショナルなものだったということだと思います。

この本を購入するにあたって、あわせて「青の時代」を再購入して、こちらはすぐに読了したのですが、高校生の頃に読んだ記憶が全くなかったため、再読しておいて良かったと思いました。


本書は、光クラブ主宰者の山崎と三島が東大で同じ授業を取っていた、という証言と、 「青の時代」の描写を取り上げ、彼らは友人同士だったという仮説をもって書かれています。特に山崎の幼馴染である方の証言には重みがあります。
奇しくも11月25日にどちらも自殺していることも、著者が因縁を感じたようです。

当時も今も、東大生は注目されます。
お笑い芸人の高学歴化が進んだものの、やはり東大卒は一種独特の意味を持つように、これが現役の学生であり、さらに犯罪者として糾弾され、最後は自殺を遂げるとなれば、センセーショナルな報道の対象となることは必至です。
最近の事例でいえば、ライブドアの堀江貴文氏が、まさに山崎に擬せられるでしょう。彼も卒業こそしていませんが東大でした。

山崎を社会的に抹殺することは、東大卒のエリート官僚らによって仕組まれたものだと著者は書きます。当然そのような圧力があったことと私も思います。おそらく堀江氏の場合も、目立ちすぎたために制裁が加えられたのだと思います。
いわゆるスケープゴートですね。
「東大」でさえなかったら、山崎も堀江氏も安泰だったかもしれません。