【2021年6月に観た映画】『るろうに剣心 最終章 The Beginning』『キャラクター』『ヒノマルソウル』

6月になって、やっと映画館が営業再開!

映画館に足を運ぶ人も多いような印象です。






『るろうに剣心 最終章 The Beginning』

投資金額:1200円

4月に観た『るろうに剣心 最終章 The Final』に続いて公開された、緋村剣心が、人斬り抜刀斎と呼ばれていた頃の物語。

不殺の誓いをたてるまでの経緯が、丁寧に描かれています。

登場人物は少なく、緋村剣心、雪代巴、桂小五郎率いる長州勢と新選組、そして幕府直属の隠密組織〈闇乃武〉というところでしょうか。

書かなくてもおわかりだと思いますが、雪代巴は、『るろうに剣心』で暗殺された清里明良の許嫁であり、剣心の頬に十字傷をつけるひとり。

許嫁の仇討ちのために、雪代巴は緋村剣心に近づくのですが、剣心を愛してしまいます。

そして、巴はかたきを討つのではなく、剣心を助けるために死んでいきます。

この映画を観ていて、たまたま前日に読んでいた『習慣超大全——スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法』を思い出してしまいました。

雪代巴が、緋村剣心に近づいたときには、仇討ちのモチベーションはかなり高かったはずです。

ところが、剣心を知るにつれ、そのモチベーションは急降下。

仇討ちどころか、愛する剣心のために、その身を捧げてしまうのです。

習慣超大全——スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法』のなかで、何度も繰り返し登場するのが、「モチベーションは続かない、変化する」というものです。

モチベーションは瞬時に姿を変えるため、モチベーションを頼りに行動を起こすことはできない、というのです。

変化しやすいモチベーションとは、結局、人間の心のことなんだと思います。

それにしても、『るろうに剣心 最終章 The Beginning』とは、心憎い。

映画を見終わって、「そうだ、最初から見直そう」と思わせる起爆剤のような映画です。

『るろうに剣心』シリーズを永遠にループさせるための仕掛けが、『るろうに剣心 最終章 The Beginning』なんだと思います。



『キャラクター』

投資金額:3900円

ずーっと楽しみにしていた映画です。

一言で表現するなら、1割くらい心拍数が増える映画、でしょうか。

細部まで、こまかく作り込まれているので、映画を観ながらも、途中で「画面ストップ!」と声をかけたくなります。

NetflixでもPrime Videoでもどちらでもいいですが、配信されるようになったら、絶対に観なおす映画です。

映画を観ている間中、張り詰めた糸の、もう一方を持たされているような緊張感があります。

全然、物語は違うのですが、Fukaseさん演じる殺人者の両角は、浦沢直樹さんの『モンスター』のヨハンに似ているな、と感じました。

モンスター』のスーパーバイザーでもある長崎尚志さん原案なので、そういうもんかもしれません。

Fukaseさんは、本当に役柄にぴったりで、リアルに怖いと感じる殺人者でした。

ちなみに、初日に観たときは、劇場のサイズからして「失敗したな」という席でした。

映画を客観的に観るか、主観的に観るかは、座席の位置に影響されると思うのですが、初日は、2列分くらい後ろだったので、どちらかといえば客観的に観たと思います。

2回目は、2列分前の席にしたので、主観的に観たように感じています。

ラストにある、菅田将暉さんとFukaseさんの殺し合いシーンの狂気は、2回め(前の方の席)のほうが強く感じました。

そして、3回観て、ようやく落ち着いた感じです。

ちなみに、2回観たあとで、小説の『キャラクター』も読んでみました。


小説は、映画とは少し違うのですが、物語としては、やはり映画のほうが上だと感じます。



『ヒノマルソウル』

投資金額:1200円

わかりやすく泣ける映画です。

長野オリンピックで金メダルを獲得した、スキージャンプの裏方・テストジャンパーの物語。

スポーツものによくある、代表に選ばれる・選ばれない、それぞれの葛藤や嫉妬。

裏方が支えたことで、金メダルを獲得できたという一体感。

実話に基づいた物語とはいえ、王道すぎる映画です。

観る前からわかっていたけど、本当に観客を、良くも悪くも裏切りません。


6月はココまで。

25日公開の『アーク』『夏への扉』は、7月にします。


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