チャット小説を書いている嶋戸悠祐さんにインタビューしました

本日付の日経産業新聞のコラム「トレンド語り」で、taskey株式会社のチャット小説アプリ「peep」を紹介しています。

今回は、taskey株式会社の大石弘務さんにインタビューし、さらに書き手である嶋戸悠祐さんにもメールでインタビューさせていただきました。

嶋戸悠祐さんは、もともとはミステリーを書いておられ、講談社からホラー風味のミステリー、『キョウダイ』『セカンドタウン』『ギキョウダイ』などが発売されています。



Twitter:https://twitter.com/yutomashi
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チャット小説という新ジャンルに一歩踏み出した、嶋戸悠祐さんのインタビューです。





面白そうなので書いてみることに

質問:嶋戸さんが、チャット小説を始めようと考えた理由を教えてください。

回答:
きっかけは知り合いの電子書籍の出版社からの依頼でした。

2017年の夏頃、TELLERというアプリが近々ローンチされるから、チャット小説のホラー作品を書いてほしいと言われました。

そのときにはじめてチャット小説の存在を知りました。

面白そうなので書いてみることにしました。

これがチャット小説を書きはじめたきっかけになります。


読みやすさとリズムが重視されるチャット小説

質問:書き手からみた場合、TELLERとpeepの違いはどこにあるのでしょうか。
プラットフォームの違いは、作家としてのスタンスを変えてしまうものでしょうか。

回答:
TELLERとpeepの大きな違いは地の文を使えるかどうかですね。

TELLERはほぼ100%、LINE形式の会話文のみで作品の構成を要求されます。

一方、peepの方は、地の文を入れることを許されています。

どちらも一長一短あるのですが、会話文のみの形式だと読みやすさはありますが、基本シチュエーションが限定されてしまいます。

今はもう慣れましたが、当初、会話文だけの作品を作るのは苦労しました。

peepの方は、地の文が許されているため、自由度が高く、作品に広がりを持たせられます。

小説を書いている私としては、小説を書くのと同じ感覚で執筆できるので、やりやすさは感じています。

ただ、メインユーザーが18歳から24歳のスマホ世代の若者なので、読みやすさとリズムが生まれるのは会話文ですから、地の文が多くなりすぎぬよう、編集者のアドバイスの元、調整はしております。



直感的な感想が多い

質問:読者からの反応や評価は、チャット小説とそれ以外では違うものなのでしょうか。異なる点があるとしたら、それはどういうものでしょうか。

回答:
読者の反応や評価は違いますね。

私はミステリー小説を何作か出しているのですが、ミステリーの読者はかなり作品を読みこんで、細かな評価をいただけるのですが、チャット小説の場合、直感的な感想が多いですね。

面白い、面白くない。

短く端的なものが多いですね。

はっきりとしてわかりやすいです。

ただもしかしたら、これは私が読者に多くを語らせるようなチャット小説を書けていないだけで、他の人気作を書いている方は違うかもしれません。

そうだとしたら、一つの作品でもっと多くを語られるような質の高い作品を書きたいですね。


ヒット作を生み出してpeepを盛り上げたい

質問:peepに期待すること、またpeepから期待されていることはございますか。もしありましたら、教えてください。

回答:
peepは日々、新しいことに挑戦していますよね。

動画を取り入れた『シネマ小説』や海外にも進出しましたよね。

短い時間の中で、どんどん進化していて、他のチャット小説のアプリとはまったく違うという、大きな差別化に成功して、peepは国内のチャット小説アプリ界の中で、突き抜けた存在になっているな、と感じています。

このままどんどん突っ走ってほしいですね。

期待されているというところでいうと、これは自分に限らずpeepで書いているすべての作家さんに求められているところはあると思うのですが、peepというアプリを大きく牽引するようなヒット作をどんどん出してほしいということではないでしょうか?

今、peepがこれだけ波に乗っているのは『監禁区域レベルX』というヒット作の存在があると思います。

peepには他にも人気作品はたくさんありますがこの作品が頭一つ抜けてると感じています。

私は書かせてもらっている以上、これを超えるようなヒット作を生み出して、もっとpeepを盛り上げていきたいですね。


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