ドラマ「東京ラブストーリー」にみる27年間で変わったこと、変わらないこと

秋ドラマ「SUITS(スーツ)」の番宣の意味もあって、先月「東京ラブストーリー」が再放送されていました。

東京ラブストーリー SUITS スーツ

実はわたし、「東京ラブストーリー」を観たことがなかったので、今回の再放送を録画して観ておりました。

先日、大学の同僚から、「東京ラブストーリーの再放送、ご覧になってましたか?」と問われ、「はい、今回はじめて観ました」と答えたのです。





27年間で変わったこと、その1

それは携帯電話・スマホです。

再放送を観ていた若者世代からは、「なぜ連絡しないのか?」という疑問が持ち上がっているそうです。

「東京ラブストーリー」は、恋愛ドラマ全般に通じる、焦らしのドラマなので、近くに公衆電話があっても電話しません。

たとえスマホがあったとしても、LINEのメッセージが送れたとしても、「東京ラブストーリー」では電話しないし、メッセージも送らないと思いますよ。

電話したいけど電話できない、メッセージを送りたいけど送れない、というカンチとリカという性格設定にしたほうが、たぶん視聴率は稼げるでしょうから。

「東京ラブストーリー」では、電話ができなくて連絡がつかず、カンチとリカがすれ違うというシーンが多用されています。

もしスマホがあるとしたら、カンチはリカからのメッセージが届いていることはわかっているけど、ブラック上司の無駄話につきあわされて返信ができない、なんてシーンに変わるでしょう。

なんせ、焦らして視聴率を稼ぐのが、恋愛ドラマの定番なんですから。

そういう演出をわかっていても、イライラしますね、「東京ラブストーリー」。

観なくて正解です。



27年間で変わったこと、その2

地方から東京に出ること、です。

最近の学生は、地元志向が顕著です。

東京は週末出かける場所になっていて、早朝の高速バスに乗ると、大学生くらいの女性がたくさん乗っています。

就職のために東京に出ること、そのものが、近頃の若者には理解しにくいのです。


27年間で変わらないこと

これは人間の気持ちです。

とくに、男心。

「東京ラブストーリー」は、リカとつきあうカンチが、初恋の女性との間で揺れ動くというもの。

女性ふたりを前に、カンチはどう振る舞うのか?が、ドラマを通して語られます。

付き合っているけど、初恋の女性からの連絡にドキドキするカンチは、現在にも通じる男性像のようです。

そこで、「東京ラブストーリー」は観たことがないという男子大学生に、こんな質問をしてみました。

「現在つきあっている彼女と、初恋の彼女の2人から、同じ日の同じ時刻に『会いたい』といわれたらどうする?」

その男子学生は、

「自分だったら、時間ずらすか、日程を調整します」

と回答。

そこで私は、

「両方に会うとして、どちらを優先する?」

と重ねて質問すると、

「うーん、初恋の人ですね」

と言うではないですか!

すべての女性は、昔の女より、ただいま現在つきあっている私を優先しろ!
と思っているはずです。

しかし、世の男性は、昔の初恋の女から「相談したい」と言われると、最優先でホイホイ出かけるわけです。

カンチと大差ないじゃん!

「そこは、男は変わりませんよ」

とは、最初にこの話題を提供してくれた同僚(男性)です。

だから、ドラマ枠で恋愛ドキドキ・焦らされてイライラものが、視聴率が取れないのかも。

今どき女子は、そんな男が登場したら、チャンネル変えちゃうわね。



ドキドキしたいならスリリングなミステリー

ドラマにしろ、映画にしろ、恋愛ものにはハマったことがありません、わたし。

他人の恋愛ドラマみて、何がおもしろいのかと思っています。

ミステリーやスリラーもののドキドキ感のほうがおもしろいし、恋愛ドラマでは大切な性格設定でストーリーを理解するようなメンドくささがありません。

設定という意味では、ミステリーやスリラーのほうがスケール感が大きく、「そういう設定なら、こういう事件はあり得るよね」という理解がしやすいからです。

「東京ラブストーリー」を観ていて、カンチに「このグズめ」と言ってしまいました。

来年、映画が公開される予定の「十二人の死にたい子どもたち」を、ただいま読んでいますが、謎解きの設定は映画「十二人の怒れる男」のようです。

来週からはドラマ「相棒」がはじまりますね、楽しみです。

相棒 season16 DVD-BOX I (6枚組)
by カエレバ

コメント