【アガサ・クリスティ】 「カーテン」

カーテン」読了。

アガサ・クリスティが描いた、名探偵ポアロシリーズの最後の作品です。

中学・高校時代に、クリスティはほとんど読んでいますが、実は「カーテン」は、BBCのドラマシリーズを見てから購入しました。

ポアロ最後の事件を描いた本作は、ポアロの最初の事件の現場、スタイルズ荘をふたたび舞台にしています。

アガサ・クリスティが80歳を超えていたとは思えない巧緻な設定と好対照をなすのが、ポアロの老いを描いたシーンの数々です。

アガサ自身の老いの実感もあるのか、ポアロの描写には実感がこもっているような気がします。


あまり作品について書いてしまうと、ドラマを見ていない、または本書を読んでいない方に申し訳ないので書きませんが、エラリー・クイーンの「レーン最後の事件」のようなもの、思ってください。

本作の発表と前後して、アガサ自身も亡くなってしまい、本当の意味で最後の事件となってしまいました。

小説も面白いですが、品現関係が複雑なので、まずはドラマでお楽しみになることをおすすめします。



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