文庫版「パラドックス13」読了。
ミステリーの種類としては、孤島とか、雪の山小屋、というタイプでしょうか。
最近、天文学者の渡部 潤一 先生のお話を聞く機会があったので、興味を持って読みました。
数学的、とか、宇宙、というテーマより、かなりの人間ドラマでした。
しかも、将来が見えない、希望が持てない、というネガティブな人間ドラマ。
現代に通じるものがあるな、と感じました。
もし、私が、この世界に放り込まれたら、どうしただろうか、と考えることも。
ネタバレになるのですが、そもそも死を迎えた人だけがパラレルワールドに移動というか、コピーされてしまった世界なので、そのなかには、自ら死を選んでいる人もいます。
もちろん、事故や事件で亡くなった方もいるので、その瞬間の気持ちが、パラレルワールドにも影響するだろう、と思いました。
しかも、一瞬一瞬が、自らの選択で決まるのです。
そのとき、自分だったら、どんな判断をするだろうか、と、読んでいて自問しました。
今の生活に満足している方に、ぜひ読んでほしいと思いました。
スピード感があるので、一気に読めます。
パラドックス13 (講談社文庫) | ||||
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