本書は、株式会社コムセルの飯塚 幹雄 氏による、グローバルマーケティング手法についての解説書です。
飯塚さんとは、スティービーアワードを通じて知り合うことができた間柄ですが、本書の中にも、海外のビジネスアワードを獲得することが、グローバルマーケティングにおいて、非常に有効である、ということが説明されています。
本書を読んで驚いたことは、サムスン・エレクトロニクスの効率が良いマーケティング手法です。
純粋に「売る」ことを全員が考えて、マーケティングプランを考える企業に、日本のぬるま湯サラリーマンがかなうわけがない、と飯塚さんは体験を交えて慨嘆します。
日本人でさえ、日本メーカーの製品を買わなくなってきている今こそ、日本企業が、日本人が、何を忘れていたのかを思い出させてくれるのが本書です。
しかも、グローバルなマーケティングコミュニケーションを長年にわたってやってきた経験に裏打ちされた言葉の数々は、海外に市場を求めようとする人々にとって、バイブルといえる内容です。
上梓されたのは2009年3月ですが、まったく色あせていません。
むしろ、マーケティングの基本をつきつめていくと、このやり方に落ち着くのである、という合理的な考え方が理解できます。
本書は、グローバルマーケティングを考える必要がある人は絶対に手に取るべき著作であり、グローバルマーケティングを考えないまでも、海外進出をチラッとでも考えた方には、ぜひとも読んでいただきたい。
市場づくりを忘れてきた日本へ。 ー世界7億人の富裕層に向けた実践「グローバルお金持ちマーケティング」[Kindle版] | ||||
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