粗利が9割!昨年上場した企業の目論見書を読んでみて

昨日、たまたま面白そうな企業に出会ったので、いろいろと調べてみました。
企業名を出すと、私の妄想でご迷惑をおかけする可能性があるので、ここでは出しません。

その企業は、昨年秋に上場した新興企業です。
しかし、表立ってすごく目立っているわけではありません。

「どんなビジネスモデルだろうか?」と思ったときに役立つのが、IR情報です。
なかでも上場時に提出した目論見書は情報の宝庫。すぐに検索してみました。

ふむふむ、なになに?、ええ~!!!

なんとも示唆の多い、そして驚きのキャッシュリッチ企業だったのです。


ビジネスモデルを説明すると、これまた企業が特定されやすいので、ここでは書きませんが、財務情報には驚くべき情報があちこちに!

まず、原価が1割で粗利が9割ということ。
そんな会社が日本にあったんだ、と驚きました。

なんたって、流動資産で5億円以上あるんです。
現金がたくさんあると読めば、思いつくのは、ベンチャーキャピタル等からの出資です。
上場前に出資を受けたのかと思って、増資の情報を見てもそんな情報はまったく見当たりません。
つまり、純粋に売上げた数字の積み上げが、そのまま預金残高になっているのです。

そして、販管費では、役員報酬が2000万円(たしか4人くらいいたと思います)、人件費が1億円(40人以上社員がいるんですよ)と、これまた質素な額が計上されています。

未払いの税金が1億3000万円あったので、法人税から割り戻しをすると、5億円以上の税引き前利益があるってことになり(妄想です)、売上高が10億円を少し超えているくらいなので、6割が営業利益という計算になります(妄想です)。


さらに、上場前の株式の異動では、ややトリッキーなことが行われておりました。

当然のことながら、社長個人が株式を大量に保有していたのですが、個人所有のこの株を、なぜか社長の個人会社とおぼしき企業が7割以上買い取っておりました。その額、なんと7億円以上!



***** ↓ここからは完全に妄想です↓ *******

社長の個人会社に対して、未公開株狙いの出資、つまり投資があって、個人所有の株式を売ったのではないでしょうか?

つまり、上場に際して、これだけキャッシュリッチなのだから株価は絶対に上がるということを見込んで、社長に成り代わって出資を募った人がいるんではないか?

社長にしてみれば、低報酬で長い間頑張ったんだからのご褒美に7億円です。

そして、このスキームを計画した人にもご褒美があったはず・・・。

***** ↑ここまでは完全に妄想です↑ *******



それにしても、上場の直前に所有者都合で株式が異動できることに驚きました。

この上場企業は、上場後、証券会社を買収しています。
そして、海外にも拠点を持っています。



***** ↓ここからは完全に妄想です↓ *******

ということは、個人資産を上手に海外に脱出させることを考えているんでは?
つーか、すでに始めているのでは?

***** ↑ここまでは完全に妄想です↑ *******



世の中には、すごいことを考えて、とんでもないスキームで儲けている人もいるんだと、改めて思い直しました。


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