中国の銅銭は世界の基軸通貨だった ~金の価値を知らない日本人の金銭感覚~



歴史は好きですので、書籍もドキュメンタリーもよく見る方ですが、こと日本史となると、ちょっと弱い。

日本史は、中国史との絡みが多すぎて、正直なところ、よくわからない、という感じなんです。途中で理解することを放棄したってところです。

そんな私にとって、日本史を改めて学ぶことができる最良のコンテンツが、NHK「さかのぼり日本史」です。

これは、あるテーマを設定して、歴史の転換点となる出来事をピックアップし、なぜそれが起きたのか?ということを解説してくれます。

基本的に現在からさかのぼるので理解しやすい、という感じかもしれません。

現在は、日本と中国との貿易について足利時代の勘合貿易について再放映していたと思います。


実は私、昔から疑問に思っていたことがあります。

日本史の研究者にとっては当たり前すぎて詳述しないのかもしれませんが、それは、中国の銅銭を、大量の金で買っていた、という事実です。

それも一時的ではなく、日宋貿易の昔から長きに渡ってです。

いわゆる金銭的価値から考えると、銅銭に金と同じ価値があるはずもなく、平安時代の日本人だってそのくらいの知識はあったと思います。

まして、銅銭くらい作る技術もあったでしょう。

それではなぜ銅銭を金で買っていたのでしょうか?


その答えがやっとわかったのが、BS歴史館「足利義満 空前の混乱に立ち向かった権力者」 を観て、でした。

中国は清代まで、世界のGDPの25%を占める超大国でしたので、中国中心の外交や貿易がアジア一帯では普通でした。

皇国史観からは、「朝貢」外交はけしからん、みたいに思われていますが、中国から属国扱いされたとしても、それは単純に外交的なポジションに過ぎず、奴隷を出せとかコメを出せ、といった強要は一切ありません。

むしろ、遠くからよく来た、と日本では珍品とされる品々をもらえるのでした。
これに時の幕府や民間貿易が応じないわけがありません。


では、この貿易の時に使用される決済通貨はなんでしょうか?

そうなんです、中国の銅銭なのです。

中国以外の国、ベトナムやフィリピンなどとも、かつて貿易していたわけですから、そういう場合にも銅銭が有効だったでしょう。

現代でいうところの基軸通貨、米ドルみたいなものですね。


金だって十分に有効だろう、と主張する方もおられると思いますが、金の含有量を即座にはかり、純金だと確かめる器機がない時代です。

まがいものかもしれない純金より、基軸通貨である銅銭のほうが価値があったはずです。

なんたって発行元が中国なんですから。

だから、全く価値の異なる純金で、現代人から見ればクズ同然の銅銭を大量に買っていたのです。


この日本人の、本来価値を無視した行動は、明治時代にも見られます。

明治初期の1円金貨が、たしか、1USドルと同じ、という為替レートで取引されていました。

このころには、金本位制が取られていたりしましたので、金の含有量が貨幣価値と一致していたはずなんですが、そういう常識も持たず、長いこと無価値な銅銭を買い続けた日本人は、躊躇なく1円金貨を1ドルで売り渡していました。

これで大金をつかんだ欧米商人も多いと記憶しています。

欧米系商人が、1円金貨と1ドルの交換でかなり儲けた、という事実がリアルに描かれている「ホームズ船長の冒険」に詳しいので、手に取ってみてください。


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日本は本来、金の産出量が多い、まさしく黄金の国だったはずなのですが、中国の銅銭を買ったり、数倍劣るドルと交換したりして、黄金を湯水のように流出させたのでした。


マルコ・ポーロが「東方見聞録」で黄金の国・ジパングと書いた、と言われています。

金閣寺を観て驚いた、とか。

ですが、実は当時も、価値がわからない馬鹿な日本人、黄金を垂れ流す国、という意味で使われていたのかもしれません。


ちなみに、アルジェリアのテロ問題もあり、日本政府は早速、アフリカの安定のためにお金を出すことを決めました。
記憶では1億ドルを超える金額だったと思います。

米国が2番目に多く9000万ドルで、中国は100万ドルです。

米国や欧米先進国は、旧植民地でもあり、自国の利益もあるので派兵=人間を出すので、わからなくもないのですが、日本が本当にそんなに払う必要ってあるんでしょうか?

仮に払ったとして、その費用負担をどういうふうにアピールするのでしょうか?

中国は、イギリスと結構良い関係なので、多分100万ドルしか出さなくても相当な効果があるでしょうし、多分そういうことをするでしょう。

米国にしろ、ヨーロッパにしろ、不安定地域で問題が起こると、日本にも金を出せと言ってきます。

お金を出すことに私は異論はありませんが、その費用対効果を出すのも外交だと思うのです。


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