言葉の水割り



インターネット草創期から活躍されているIIJ社長の鈴木幸一氏のエッセイ集「言葉の水割り ―― 酒と煙草と、ぼくの思いはインターネット」を読了。

思えば4月の初旬にいただいたのに、読み終えるまで3か月もかかってしまいました。またも反省。

著者は、日本を代表するインターネット業界の雄であり、一方で、日本で世界に通用する音楽祭を育みたいと考え、実行に移している、本当のアントレプレナーです。

鈴木氏の音楽にかける情熱は大変なもので、お会いした時にはゲネプロの様子を情熱的にお話ししていただきました。
本書の中にもたびたび音楽の話が登場します。

もちろんビジネスパーソンとしての意見、考え、見方などが著されており、我こそは起業家、と思っている方にはぜひとも読んでいただきたいと思います。

私自身、本書を読んで励まされたのは「世界中の投資家に年間200回は会った」というくだりです。

効率よく回るために朝イチで現地到着する飛行機を選び、ホテルをあわただしくチェックアウトして、次の投資家の待つ地に旅立つなど、本当に体力の必要な荒行です。

鈴木社長とは比べるべくもありませんが、今年になって香港・中国へと毎月出張し、はてさてどうやって説明しようか、と考えている我が身とついつい引き比べてしまいました。


また内向きになってシュリンクしている日本と日本人に対して、グローバルな視点を持たなければならない、とも書いておられます。

以前紹介した「世界目線構想力(ライフデザインブックス)」にも同様の主張があり、最近では多くの有識者が指摘しています。

グローバルな視点を持つには、グローバルに活躍されている方の著作に目を通すのが早道かもしれません。



言葉の水割り ―― 酒と煙草と、ぼくの思いはインターネット

鈴木 幸一 講談社 2009-12-08
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