リスクマネジメントの視点から

IPO(上場)を視野に入れている企業なら、開示情報としてリスクについて記載しなければならないことをご存じでしょう。
私も何度か書いたことがありますが、最悪の場合をどれだけ想定できるか、自社をとりまく環境と事業セグメントの組合せをいくつ作ることができるか、にかかっています。 少し視点を変えて、組織部門をそれぞれリスク情報として書いて見るのも面白いです。
もしその部門が存在せず、また当該部門が管掌の業務も存在しないと仮定した場合、そこにはどんなリスクがあるのか、と。

特に管理部門やコストセンターに対してこれを行うことは、プロフィット部門の人間に対して存在理由を再確認することになります。
たとえば経理部は企業経営に不可欠です。では何のために必要なのか、と改めて考えると、金銭のやり取りや管理をすること(出納)、会社の財産管理(償却やキャッシュフロー)、税金対策、などなど、お金に関することを一手に引き受けてくれる部署です。この部署がなければ会社としての機能を果たせません。どんなに小さな組織でも最初に担当者が決められ、専門部署として確立するのが経理や財務といったお金に関する管理部門です。

それではCS(顧客満足)のために存在するような部門はどうでしょう。
本当に顧客満足につながっているのでしょうか。
必要だから作ったのであれば明確な存在意義が見られるはずです。しかし、開設した時点では必要だったけれども、現時点ではこのミッションは存在しない、という部門もあるかもしれません。

企業のリスク情報を開示するということは、一方でその対策も見られているということになります。
その意思が組織の形になって現れたり、中期経営計画になって現れるものと考えられるからです。そういう視点で企業のIR情報を見てみると、本当にリスクを理解している企業がどういう対策を採っているのかがわかります。それは普通の生活者視点でIRを読んでも「理解しやすい、よくわかる」の一点にあるのではないかと思います。