日本溶解論


三浦 展氏の「日本溶解論―ジェネレーションZ研究 この国の若者たち」を読了。
これも参考文献として読んだのですが、相変わらずの早いテンポで、詳細な分析結果をわかりやすくまとめているので、読んでいて気持ちがいいです。

この本のサブタイトルにある”ジェネレーションZ”というのが、デジタルネイティブ世代とかぶるので読んだのですが、非常に示唆に富んだ、そして大学で感じる違和感の数々を解き明かしてくれる本です。すでに社会に出始めている世代なので、人事担当者必読。管理職研修でテキストとして採用してもいいかもしれません。

ちなみに三浦氏が説く”溶解”については、このように記されています。

見田の言う「近代家父長制家族」が「解凍」した状態の意味するところはまさに、「近代家父長制家族」や地域共同体、あるいは地域共同体的会社組織などの「固体」が分割・粉砕されて溶解した状態であろう。それらが分割・粉砕されれば個人の「表面積」が増す。つまり個人が家庭や地域共同体や会社組織という小さな社会を介してではなく、グローバル化した大きな社会に直接触れ、社会から直接影響を受けるため、社会に溶け出さざるを得なくなるのだ。個人は、自分自身が「固体」として自立して生きるというよりも、溶解されて均質な液体になり、さらには蒸発して、気体のようになって漂うばかりという状態にもなりうる。

ジェネレーションZ世代は新人類世代の子供世代に重なります。私自身も新人類のためか、共感して読むことができました。