過剰と破壊の経済学


池田信夫氏の「過剰と破壊の経済学 「ムーアの法則」で何が変わるのか? (アスキー新書 042) (アスキー新書 42)」を読了。
半年くらい前に購入していたのですが、なかなか手をつけられず今頃になってしまいました。
感想は一言、「とても面白い」です。自分がたどってきた道をムーアの法則で解説してくれているからかもしれません。

私がパソコンを日常的に使い始めたのは1993年あたりからですが、当時、あるパソコン通信の会社に携わることになったのがきっかけです。パソコン通信が流行していたこともあり、大手企業や自治体がこぞって投資して会社を立ち上げていました。
そういう企業から出向してきていた皆様と交流する機会もあり、今やすっかりパソコンの熟練者になっています。

GUI(Graphical User Interface)が、この頃のパソコン通信会社の差別化戦略だったわけですが、およそ馬鹿馬鹿しい話ばかりが思い出されます。
たとえば、ある大手代理店と大手SIerが設立した女性を対象とした会社がありました。すでにインターネットの時代でしたが、女性にわかりやすく、そしておしゃれなデザインを追及したGUIの”専用”通信ソフトでしか接続できない、という不便なものを開発しました。
似たような”専用”通信ソフト戦略は、あちこちで見かけられましたが、どれもこれも失敗に終わりました。見せ掛けだけよくても、人がいない、情報量が少ない場所には人が集まらないんですよね。
こういう失敗も、ムーアの法則によって蹴散らされたひとつの事例ではないかと思います。

GUIは、”専用”通信ソフトが提供するものではなく、Webサイト側で提供し、それを個人のパソコンでも正しく動かせるようになったからです。

池田先生の本にはいつも楽しい驚きがあります。