大学で教えていること(3)

大学で教えていることの3つ目は流通に関するものです。特にSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)とロジスティクスに関することを、夏季セッションで実施しています。最終日には工場&ロジスティクスの見学をするので、夏季セッションになっています。

SCMを講義する場合、トヨタの事例やコンビニの事例について説明しますが、そもそもは川上のメーカーが作ったモノを、川下の消費者が黙って買わなくなった、ということから説明をはじめます。
というのも、SCMの目的は在庫削減による利益率向上にあるためです。
在庫が山のようにあったほうが良かった時代は、メーカーが作れば売れる昭和40年代くらいまででしょう。インフレ効果もあったかもしれません。

しかし昭和50年代後半、1980年代には「多品種少量生産」の時代に入ります。
消費者は、自分の気分にあった商品を購入するようになり、メーカーが大量に作った商品を選択しなくなります。またデザイン性に優れた海外の商品を購入するようになります。
日本人が豊かになり、海外旅行の自由化が進み、雑誌が若者の情報源となった時期です。
SCMはこういう時代背景から生まれたマネジメントのひとつだということを、学生には理解して欲しいのです。なぜなら、SCMは時代とともに変質しているからです。特にこの10年は、ITによる業務革新が進展しています。

実学に近い授業を目指している者として、世の中の変化が仕組を変える、という事実に学生が気づき、柔軟な思考をめぐらすことができるような社会人になることを希望しています。